能力はシェアしてこそ磨かれる

こんにちは、守屋です。

 

テレビの特集で、ある製品を作る過程をテレビで映す中で、

「ちょっとここだけは企業秘密なので。」

と言ってモザイクで隠す場面があったりします。競争社会である中で優位性を保つために他社に真似されてしまっては困るからというものでしょう。

 

有名な話で世界中で愛されている炭酸飲料「コカ・コーラ」のレシピに関しては社長と副社長しか知らないとまで言われています。

 

企業にとって知られることで致命的になることはクローズされても構いませんが、それ以外のサービスや商品開発の過程、ミーティングなどに関しては出来る範囲でシェアしていくべき時代だと感じます。

 

「競争社会でそんな甘いこと言ってて良いの?」が古くなる時代

確かに絶対的な、

・その人しか知らないこと
・その企業しか作れないもの
・その団体でしか行えないこと

を最初に提案し形にした人間、組織からすればシェアするというのは周りに真似されるリスクを考えると思い切って出来ることではありません。

だからこそ「著作権」というものがあるわけですが、逆を言えば能力をシェアする時代ではどのようなことが起こるかと言うと、

「ユーザーが完成品を手に取るのではなく、未完成品を一緒に作りながら完成させていく」

ことが日常化してくるということです。どういうことかと言えば、

ある企業では、新しい商品のアイデアを試作段階でSNS上で発表して多くの人に見てもらいコメントを貰うことにしました。

その中で今まで企業内では気付かなかった指摘や新しい改良点が出て、その意見をもとに商品を完成させました。

そして商品が公開される前に予約が殺到し、あっという間に爆発的ヒットとなりました。しかし、それでも手に取ったユーザーはまだ改良点があるということで企業に対して商品のアップデートを求めました。

 

すると企業も多くの意見を参考に、さらに改良を加えた商品を販売すると同時に前商品を購入したお客様には、商品と証明書を返送することが条件に正規価格の半額で新商品と交換することが可能という形にしました。

 

商品を購入する前から商品に携わることで、ユーザーは購入者から作り手となる

先ほどの例で何が伝えたいかと言うと、

・アイデア(80%程度の完成状態)の時点でユーザーを巻き込んで作ることで、消費者ではなく作り手に変えることが出来る

・商品の発表と同時に購入数が予想されるのではなく、作る過程で購入数の目途が分かりやすい

・作る過程の物語を共有しているため、商品に愛着が沸いてくる

・最初のアイデアから消費者を巻き込んでアップデートが可能となる

ということが行われていくということです。確かに完成品として100%の商品を安心して消費者として使うことは決して悪いことでは無いと思います。

ですが、昔と比べて多くの選択肢がユーザーにある中、完成品を届けてもヒットする確率は非常に少ないのも事実です。

その為に能力やアイデアが企業や個人にあったとしても、それをシェアして多くの人に未完成の状態で知ってもらい作り手に変えていかない限りは、商品を作ったとしても広まることが出来なくなってしまうのです。

サッカークラブで何かを始めようとしているものの(SNSでの発信や新たな試みなど)、批判があったらどうしよう、ヒットしなかったらどうしよう、購入数が伸びなかったらどうしようということを考えて躊躇している場合があったりするかも知れません。

ですが、考えてみればユーザーの心を掴むかどうかは、ユーザーに試作段階で聞けば早い話で、サプライズのように「何日前に発表」としてしまう為に、その発表後に自分が想像していたものと違い、

「やっぱり止めようかな」

 

という心理を作り出してしまうのではないでしょうか。高いレベルの完成品を世に送り出すことに長けている企業や個人であれば、それはシェアすることなく守り続けても良いかも知れません。

ただ、今の時代では企業や個人にとって能力をシェアしながら顧客を作り手兼アシスタントに変え、未完成品を完成品へと一緒に楽しみながら仕上げていくことが求められていると感じます。